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純然たる休暇の自転車旅行って、前にいつ行ったっけ?
と思って、blogさかのぼってみたら、「最北海岸紀行2010」……3年開いてしまってました。

2011年は春先に膝半月板を痛めており、用心して自転車旅行を自粛、飛行機で内地に行ってました。
小学生のときにシバリョーにハマって以来の念願だった萩・下関に行けて、それはそれで楽しかったです。
2012年は、職場の10年研修でまとまった休みがとれず。
ハライセに研修の前後に年休をとって片道100kmの研修地まで自転車で行って微妙に有名になりました。
2013年は、キョーインメンキョ更新講習のためまとまった休みがとれず。
ハライセに講習の前後に年休をとって片道100kmの講習地まで自(ry

2010年の自転車旅行では現住所より北の前任地に住んでいたので、今回より道程短かったはずだよなぁ、と旅行記で経路を確認しましたところ(blogべんり!)、わざわざ南下して霧立峠経由で日本海に出てました。
四十歳、若かったなぁ……。(遠い目)

さて、今年はもう四十路も半ばですし、長距離の自転車旅行は久しぶりですし、春先に膝痛も再発してましたし、あまり無理をしないことにしました。
自宅からすぐ北上して、途中でフェリーに乗って礼文島でまったりする日を3日間も設定。
3日もあればそのうちのどこかで西海岸8時間コース踏破にチャレンジできるでしょう。
峠らしい峠は1つだし、1日の走行距離もなるべく抑えましたので、100km以上走る日は2日間だけです。
よし、楽勝!…………かなぁ?(不安)

体力の経年劣化の他、もう一つの不安材料は今年の天候不順です。
一夏に何度も、びっくりするような豪雨がありました。
旅行前にスマホに替えておこうと隣町に行って終列車逃して泊まって翌朝帰宅しようとしたら豪雨で列車止まっちゃったりとか、タイミングの悪い卦が出発前の準備段階から出まくっています。

案の定、出発日の2014年8月8日は、朝から不吉な空の色。

20140808_01出発
国道に向かう堤防上の道

この日は100km以上走行する日です。
峠越えもあります。
しかも途中で博物館に寄るので、朝は6時出発の予定でしたが、例によって例のごとく、もたもたしていて結局8時出発。
ヒグマの活動が活発になる時間帯前にヒグマの頻発地帯を通り抜け、宿に到着できるか。
いきなりスリリングな旅になりました。

と、思ってたら、自宅前から川沿の堤防を走って国道に出る直前、すごい勢いで雨が降り出しました。
レインスーツの上着はなんとか激しく濡れる前に着られましたが、ボトムは間に合わずズボンがずぶ濡れ。
最初からレインスーツ来ていけばよかったと後悔しました。
雨は短時間で止んだものの、ずぶ濡れのズボンを着替えられそうな場所は30km先の隣村までありません。
濡れた衣服で風を切って走るのは、爽快さとは180度逆の感覚です。

20140808_02蕎麦畑
たぶん隣村のそば畑

10:00隣村の道の駅着。
着いたらすぐ着替えよう、と思っていたのですが、
それまでにずぶ濡れだったズボンが生乾きくらいまで乾燥していました。
さすが北海道。
今更着替えて洗濯物を増やすより、このまま走って自然乾燥することにしました。

20140808_03川増水
隣村から隣の隣町へ向かう途中の北海道第2の河川。増水しまくってます。

しばらくこの川に沿ったり交差したりしつつ山の中に敷かれたワインディングロードを走るわけなのですが、その経路上にたいへん苦手なトンネルがあります。

自転車で走っててとくに怖いのがトンネルです。
比較的新しいトンネルは歩道が実質歩道として機能していることが多くてまだマシなんですが、ちょっと古いと歩道がなかったり、すごく狭かったりしてたいへん危険です。
トンネルが無ければ無いで起伏の多いところを通らなければならないことになるので、ありがたいといえばありがたいんですけど、怖いもんは怖いです。
併走してる車があると、向こうも怖いだろうなぁ、と思います。っていうか、迷惑だろうなぁ。

隣村から隣の隣町に入ったところにある問題のトンネルは、長い上に歩道が非常に狭く、車道と歩道の落差が激しく、かといって車道自体も狭いので交通ルール通り車道の左端を走るのも危険、常に濡れていて路面が滑る、さらにライトとライトの間隔がたいへん遠い、という幾重にも恐ろしいトンネルです。
他に抜け道があったら多少遠回りでもそっち選ぶとこですが、無いのです。

昔あったらしい別ルートの峠道は、土砂崩れで通行止めになったまま10年以上は経過しており、復旧するつもりは無いようです。
なぜ直さないかというと、このルートは昭和中期の大冷害を期に解散して廃集落になった土地から現在ワタクシが住んでる町に抜けるショートカットらしいので、現状では道を復旧しても対費用効果がゼロに近いためだろうと思われます。

ちなみに、隣の隣町からその向こうの町に抜けるトンネルは、上記の特徴の他に、怪談的なエピソードにも事欠きません。
こちらはものすごく遠回りになるけど迂回路が無いこともないです。
複数の峠を越えるヒグマの頻発地帯ですが。
ワタクシが大変に車の運転を苦手としながら、僻地住まいだと車を手放すわけにいかない事情の一端が垣間見えるかと思います。

ですから、ほっかいどに住んでたことがあるくせに
「ほっかいどは熊しか通らないようなところに立派な舗装道路を作ってて税金の無駄遣いだ」
などと発言する某元都知事におかれましては、税金の無駄だからそんなとこに人なんぞに住むなというお考えなら別にそれはそれでかまいませんが、ほっかいど産のものはいっさい食うな! と思います。
狭くて便利な人口密集地に引きこもって工場で作った野菜でも食ってやがれ。

いやいやまた脱線してしまいました。トンネルの話でした。
狭い歩道といっても、明るい空の下にあれば、車道との段差が多少怖くはあっても、滅多に踏み外さない程度の幅はあるのです。
でもここ、照明が途切れてしばらくすると歩道の端も見えなくなる区間が続き、目が慣れた頃に次の照明があって、その光の届く範囲から外れるとまた目が慣れるまでにしばらくかかる……の繰り返しなのです。なまら怖い。
ちなみに自転車には前後にライトつけてトンネル通行や夜間の走行時には点滅させたりもするのですが、このライトは周囲の車に自転車の存在を知らしめるためのものであって、自転車に乗っている人間の前方の視界を確保したりはできないのです。
これが交通量の少ない時間帯とかなら、歩道に上がらずに車道の端を猛スピードで走り抜ける選択肢がなきにしもあらずなのですが(それはそれで怖い)、それは後ろから来た車が対向車線にはみでて自転車を避けてくれる前提での話なので、今回のように上り車線にも下り車線にもひっきりなしに車が通っている場合にはできない相談なのです。

というわけで、覚悟を決めて高くて狭くて暗い歩道の上を走ります。
気分は目隠しで綱渡り。

視界ゼロ区間にビビリつつもなんとか軌道に乗り、残り半分くらいか、なんとか落ちずに行けそう……
と、思った矢先。

暗闇の中で、自転車がなにか柔らかいものの上に乗り上げました。
つんのめってこけそうになりながら

「今、車道に転げ落ちたら、隣を走ってるトラックにミンチにされる!!」

という危機感だけでなんとか踏みとどまり、

「いったいなんなんだ。まさか……」

などと怖いことを考えないようにして呼吸を整えながら地面を凝視していると、だんだん目が慣れてきまして、
真実が明らかにな…………

なんで歩道の上に土嚢が並べてあるんじゃっ!!!!

…………叫びはトンネル内を谺して消えていきました。
本気で死ぬかと思った。

土嚢はしばらく続きまして、自転車に乗って再びペダルをこぎはじめるのは無理、
かといって自転車の横に降りて押して歩くほどの幅はこの歩道にはありません。
しかし車道は交通量が多くて降りられません。
しかたなく、自転車にまたがったまま、並べられた土嚢の上を歩きました。
土嚢の列がとぎれて自転車をこぎだすころには、もうへろへろです。

もうやだこのトンネル……(T ^ T)

11:50なんとか生きて隣の隣町の博物館着。
こちらが本日のメインイベント。

自転車に鍵かけてたら、入れ違いに出てきた博物館の車が停車して、窓から顔見知りの職員さんが顔を出しました。

「あれ? センセイ、お久しぶり。○○町(※ワタクシの現住所)から自転車で来たの?」

……こーゆーアイサツ、じみに嬉しいです。

「はい。こないだ地元紙で新しくテリジノサウルスの骨格標本が入ったってニュース見たので、それを見に。」
「嬉しいなぁ。ゆっくり見てってください。」

と、向こうもニコニコ嬉しそうでした。

この博物館では、この町で発掘された首長竜の骨格標本を天井から吊るして展示していたのですが、
この夏はそれに加え、この町で発掘された恐竜「テリジノサウルス」の骨格標本を購入して首長竜の下に展示したのだそうです。

20140808_08首長竜と恐竜5 20140808_07首長竜と恐竜4 20140808_06首長竜と恐竜3 20140808_05首長竜と恐竜2 20140808_04首長竜と恐竜1
首長竜と恐竜

…………なんか、「空飛ぶ首長竜に襲われて逃げ惑うテリジノサウルス」って感じでステキです。
じゃっかん腐女子目線になってしまうのを誰か止めてくれ。
そしてテリジノの後ろ姿がとってもキュート♪

と、アホな妄想も楽しいですが、路線修正。
テリジノサウルスは、その巨大な爪に特徴のある恐竜です。

20140808_10テリジノサウルスの爪2 20140808_09テリジノサウルスの爪1
骨格標本のうちテリジノサウルスの爪のアップ

この町は日本最大級の首長竜が出てきたことで(愛好家の間では)有名なんですが、
いわゆる「恐竜」の化石として発掘されたのは、このテリジノサウルスの爪の化石だけです。とても貴重です。

20140808_11テリジノサウルスの爪3
実際にこの町で発掘されたのは、この部分!

首長竜の化石がほぼまるまる2体分出てきたのに比べて分量は地味ですが、「恐竜の」化石というインパクトは大きいです。

20140808_13首長竜の化石2 20140808_12首長竜の化石1
首長竜の化石(部分)

そして、おなじみアンモナイトの化石。

20140808_14アンモナイトの化石1 20140808_15アンモナイトの化石2

アンモナイトの模型もありました。正面顔が可愛かったんですが、手ブレでうまく取れなかったんで、この角度。

20140808_16アンモナイトの模型

異常巻きアンモナイトの化石も充実。

20140808_17異常巻きアンモナイトの化石1 20140808_18異常巻きアンモナイトの化石2 20140808_19異常巻きアンモナイトの化石3 20140808_20異常巻きアンモナイトの化石4 20140808_21異常巻きアンモナイトの化石5

しかし、通りすがりに小学校低学年くらいの子どもが異常巻きアンモナイトの展示を指差して

「おかあさん! あれ!」

って言ったのに対する若いお母さんの

「うわっ、気持ち悪っ!」

って反応がちょっと残念な感じでした。

いや大人同士の会話だったら、素直な感想で結構ですな、くらいなもんなんですが、
この場合は一発目に素の反応をしてしまったとしても、その後フォローとかないかなとか思ってしまいまして。
せっかく夏休みに子ども連れて博物館に来てるんだから、もうちょっと関心を高めるような発言をしてくれても……(T_T)

などと書くと、いかにもキョーイクカンケーシャっぽいことを言っているようですが、ほんとのところはもっと単純で、自分の好きなものに対するネガティヴな感想への、個人的で感情的な反応ですな、これは。

異常巻きアンモナイトって、ワタクシが高校生のときの地学の授業ではまだ、「絶滅が近づいてきたために多く出てきた奇形」というふうに習ったのですが、大学生のときの講義では「奇形と言われてきたけど、実はそういう進化をとげた種らしい」ことがわかってきたという話を聞いた記憶があります。
一見めちゃくちゃに見えるあの巻き方にも実は規則性があり、広い範囲に生息していてそれぞれの環境に適応して進化していった結果あのような多様な形になっていったと見るのが妥当らしいということでした。
そんな異常巻きアンモナイトの中でも、ニッポニテス・ミラビリスなんかは学名のカッコ良さもあってお気に入りです。

子どもの頃、恐竜図鑑で見たブラキオサウルスは水中から首を出して頭のてっぺんにある鼻の穴から呼吸してましたが、異常巻きアンモナイトについての新事実を知ったのと同じ講義で
「そのように言われてきたけど、骨格をよく調べたら水圧に耐えるほど丈夫じゃなかったため、陸上で暮らしていたことがわかりました。」
と聞いたときにも同じように感じたんですが、
色々な仮説を考えて色々な方法で調べて、新しい事実がわかったり新しい研究方法が考案されたりするたびに仮説を更新して、試行錯誤を繰り返しながら少しずつ真実に近づいていく過程って、ものすごく面白いです(;´Д`)ハァハァ。
理系の研究だけの話でなくて文系でも、たとえば「ひとつの古語の意味を解明する」とかも、こんな感じの経過をたどって辞書に載ったり記述が更新されていったりするんだろうと思うと、たいへん興味深いです。

……というワタクシは、まさにそのような地道な積み重ねがたいへん苦手なんですが。と、我に返ってみる。
まあでも苦手なりに、そんなに立派で高尚なものではなくても、何か積み重ねているものはあるか。なまらゆっくり。

寄り道終わり。

12:45博物館発、進路を西にとり、日本海をめざします。

20140808_22咲花峠
峠のトンネル

こちらのトンネルは、新しくて歩道もきちんとしていて走りやすいです。
長いので、車が走っていると音が反響して怖い、というのはありますが、物理的な危機はまったく感じません。
というか、この町に入るときに通ったトンネルの記憶が怖すぎて、こっちは楽勝感倍増。

ただ、このあたりはスマホがネットにつながらないので、ツイッターを旅の備忘録に利用していたのが、このあたりの記録はすっぽり抜けてます。
また、以下の事情により、この山道の写真は峠のトンネルを最後に途切れています。

トンネル通過後に、休憩して補食をとろうと自転車をとめていましたら、進行方向からやってきたトラックが、わざわざこちらに少し寄ってきて窓を開けました。
運転席には、茶髪にピアスのお兄さん。
もと来た道を指差して、

「気をつけてください。そこにいました。」

と、ていねいに教えてくださいました。

「モグモグゴクッ……いましたか。」補食中断です。ってか、のんびり補食してたら捕食されてしまいます。

「はい。そこです。」再度指差し確認し、うなづくお兄さん。

「助かりました。教えてくださって、ありがとうございます。」

「どうぞ、お気をつけて。」

落ち着いて自転車にまたがり、ハンドルにつけた熊鈴をおもむろに手に取って出発。

残りの山道をずっと、狂ったように熊鈴を振り鳴らしながら猛スピードで走り抜けました。

……今度こそ本気で死ぬかと思った。

14:40日本海到着。ここでやっとツイッターに記録が復活。
その時刻を見ると、どうやら熊鈴ダッシュは1時間半くらい続けていたようです。
海岸に熊が出ないわけではありませんが、山道に比べると見通しは良くなるので、出会い頭に遭遇する危険はずっと減ります。やれやれ。

ワタクシは、山の中から海に出ると、まず確実に海の写真を撮るんですが、このときの写真は存在しません。撮ってないようです。
よほどヒグマの恐怖(と熊鈴ダッシュ)にやられていたものと思われます。

20130808_23天塩町カントリーサイン

どうにか気を取り直して町境のカントリーサインなど撮影する気力が戻ったのが、写真データの記録によれば15:20くらいです。
ちなみに、この町は牛乳とシジミが名物ですので、カントリーサインは牛がシジミ採りをしているステキにシュールなデザインです。背景はこの町に河口がある、ほっかいど第2の河川。
ここでは撮っていませんが、先ほどヒグマとニアミスした町は稲作の北限ですので、カントリーサインには稲の絵、
博物館に寄った町のカントリーサインには首長竜とアンモナイトが描かれています。

15:55天塩町の道の駅着。
ここで昼食兼夕食をとります。
宿には夕食の時間までに到着できるかどうかあやしいと思ったので、夕食の予約はしていませんし、
ここから宿までの間に他に市街地はありません。
ここで食いそこねると、空きっ腹のまま寝ることになります。

旅行中の食事は重要です。1食1食をおろそかにはできません。
そして漁港のある街に来たからには、やはり海鮮を食したい。
道の駅の近くにおいしい寿司屋があるので、そちらに向かいました。

途中、信号待ちで止まった拍子にという普段なら考えられないなんのこともない場面で転びました。
どうやら熊鈴ダッシュが脚にキていたようです。
転んだ拍子に膝半月板に痛みが走りました。
どうしてこう不安材料を抱えたまま、人は走るのでしょう。(←一般化するなよ……)

そして、たどりついた寿司屋の店先で、開店は17:00であることがわかりました。

そんな時間まで待っていることはできません。
この後もしばらく海岸を走ったあと、すこし……えーと、4kmくらいだったかな、再度内陸に入ったところに今晩の宿があるのです。
日が没してから林に再突入とか、できる限り避けたい事態です。

諦めて道の駅に戻り、たぶんカツ丼かなんかと、名物のシジミ汁を食べました。
塩分補給にちょうどよい感じの食事でした。……ううっ、海鮮の夢が遠のいていく……(T_T)
うろうろした分と、食休みでうだうだした分で、けっこうな大休止になりました。
16:55天塩町の道の駅発。

宿まではあと30km。
疲労度と最後の登りを考えると、2時間くらいかかるとして、19:00くらいの到着になるでしょうか。
ちょっと急ぐかなぁ。

とか思いつつ、海上に浮かぶ美しい利尻富士が気になって仕方がありません。

20130808_24サロベツから利尻富士1

それに、風力発電の風車も壮観です。

20130808_25サロベツ原野_風力発電1 20130808_26サロベツ原野_風力発電2

さらに、少し走ると利尻富士の風景が微妙に違ってきます。

20130808_27サロベツから利尻富士2 20130808_28サロベツから利尻富士3 20130808_29サロベツから利尻富士4
17:50~18:00頃、サロベツ原野駐車公園。

おまけに、北緯45度の標識とか

20130808_32サロベツから利尻富士6
17:15頃 北緯45度標識。ここが北極と赤道の中間ですよ。

吹雪時の待避所とか
20130808_31吹雪時の待避所
17:25頃 待避所

いろいろ気になってる間にも、利尻富士の風景が微妙に違ってくるし。

20130808_30サロベツから利尻富士5
17:25頃 利尻富士

そして宿に到着しているはずの時刻には、こんな利尻富士です。着くわけありません。

20130808_33サロベツから利尻富士7

同じ頃の東の空の色。

20130808_34その頃の東側の空

そして利尻富士。

20130808_35サロベツから利尻富士8

この景色見て、諸星大二郎『諸怪志異』の「天開眼」のエピソードを思い出しました。

この回の主人公の費長道、仙骨がないから仙人にはなれないとわかっているのに善行と努力を続けて、夢を果たせないままに朽ちかけているのですが、仙人になる最後のチャンスをフイにして目の前の邪悪に特攻かける選択をします。
そして、才能がないから夢はかなわないけど、努力した分だけは報われるラスト。
とても厳しいけど、とても優しい話でした。

半仙人の費長道がラストで見た景色は、こんなふうだったでしょうか。

20130808_36サロベツから利尻富士9

案の定、海岸から内陸に向かう頃には周囲は真っ暗です。
まだ高緯度なので、日は没しきってないんですけど、鬱蒼とした林に遮られてすっかり夜の気分。

熊鈴を鳴らしながら走ってたら小さいながら住宅地が現れて、赤ちゃんを抱いた若いお母さんが散歩してるのに遭遇。
ちょっときまり悪かったです。

一瞬で民家は途絶え、またしても鬱蒼とした林。
宿の看板が見えて、分岐点から細い未舗装の坂道へ……熊出そうな雰囲気マックスです。
派手に鈴を鳴らしながら宿にたどりついたら、玄関に向かう前にドアが開いて宿のご主人が出迎えてくださいました。
よほど騒がしかったものと思われます。
ご主人のお気遣いで、わが愛車は夜露に濡れない物置にご案内いただきました。

19:30、ほっかいどリピーターにはちょっと有名な徒歩宿「あしたの城」に、ついに投宿。

ワタクシの泊まる部屋は、「ホセ・メンドーサ」……だったかな?
もしかしたら「カーロス・リベラ」だったかもしれません。
とりあえず、「矢吹丈」とか「力石徹」とか、漢字表記の室名ではありませんでした。
あの、なんだっけ、減量中にうどんの誘惑に負けちゃった人でもなかったです。

到着したときの衝撃。

夕食時刻の19:00までに着けるかどうか自信がなかったので夕食を頼まなかったのですが、
この日は夕日があまりにも美しかったため、鑑賞タイムをとったそうで、
ワタクシが到着した19:30は、まさに夕食が開始される瞬間だったのでした。

こんなことなら夕食予約しとけばよかったです。
んで、道の駅の昼夜兼食をスキップしてれば、夕食時刻に間に合ったはずだったのに。
名物の牛乳鍋……なまらうまそうな匂いがする中、ワタクシだけ入浴タイム。
おかげで浴室を広々使えましたです(負け惜しみ)。

まあ、でも、風呂上がりのビールはしっかり堪能しまして、ぱったり寝ました。
いろいろあったけど、この日の記事のタイトルは「土嚢パニック」でも「ヒグマとニアミス」でもなくて「天開眼」。
生きているって素晴らしい。

~続く~
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